過熱とも見える東アジアの国際結婚 [ブログ時評53]

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 4月初め、韓国が異常な結婚難に陥り東アジアから大量の「嫁取り」をしていて、「2005年の結婚件数の13.6%が国際結婚で、特に農村地域では韓国男性の35.9%が外国人女性と結婚」(共同通信)と伝えられた。毎日新聞によると「中央日報は『単一民族という共通認識が崩れる』との趣旨の見出し」を掲げたそうだ。「結婚難」(漢風楚雨)は「この道は、かつて日本が歩んだ道。そして、今も歩んでいる道。その横を、今、韓国が全力で走りすぎていきました」と理解しつつも驚く。日本は1990年前後には韓国から妻を迎える形の結婚も多かったが、やがて「嫁取り」の先は中国やフィリピン、タイに移った。日本では国際結婚が結婚総数に占める割合は2001年に5.2%に達し、その後は頭打ちになっている。

 韓国農村部でこれほど深刻なのは、急速な経済発展から取り残されたためだろう。これまでも国際結婚に頼るところがあり、相手女性の国籍は2003年までは韓国語が話せる朝鮮族の女性を中心にした中国が最多だった。ところが、2005年はベトナム、中国、フィリピンの順になった。韓国語と中国語が話せる朝鮮族女性は、中国が世界の工場になりつつある現在ではサービス業などから引く手あまたらしい。

 韓国人男性と結ばれて韓国にいる日本人女性が書く「ふらり韓国通信♪」の「韓国の国際結婚事情」が現地報告してくれている。「田舎の張り紙には、『ベトナム女性と結婚しましょう!』だの『タイ女性ご紹介します!』だの、広告が貼られてたりする」「私の周りでもこういった国際結婚がゴロゴロいてたので驚いた。ある中国人女性はシオモニ(姑)同居&子供有り&結構歳いった韓国男性に嫁いだ。お互い中国語も韓国語も話せず結婚。もちろん英語なんぞ論外」「韓国では バツイチ男性、その上シオモニと同居なんていうのは、韓国人女性が一番嫌いなパターンのため、嫁が見つからない。んで、韓国で相手が見つからないなら、じゃあ、外国人、となったらしい」

 言葉の問題以外にも、生活習慣・風習が違う人との国際結婚には様々な落とし穴がある。例えば、静岡県で中国人女性との結婚を奨めている人が書くブログ「国際結婚 反日デモから1周年」は日本には無い、女性側が仲介者に払う成婚料について触れている。「黒竜江省ハルピンの相場は5万元(日本円75万円)とも言われています」「成婚料は中国側・女性側のことで日本男性には関係無いと思っています。夫の収入と妻の収入は別で夫婦は一つの財布という発想がありません。そして働くのは当然である、彼女らは働いて返金すれば簡単に解決できると思っています。それを日本語も話せないのに勤め先は無い」「専業主婦でお小遣いを2〜3万円もあげればよい、それよりも早く子供をつくりたいと考えておられるとしたら結婚生活は旨くいくとは思えません。どうすればベターかですが、月々バイト収入5万円位+お小遣い3万円位あれば本人で解決すると思います」

 日本が東アジアから結婚相手の女性を迎え入れるようになって、既に20年にもなる。失敗して離婚に至るケースもある。厚生労働省統計情報部の「人口動態統計年報・主要統計表」から公表されている最新2002年の数字を拾って、何が起きているか見よう。ただし、妻の国籍が韓国・朝鮮の場合、在日韓国・朝鮮人が多数を占めている。  離婚は何年か経ってからするもので、当年の結婚数との比率をみるのは奇妙に思われるかも知れないが、ここ数年はほぼ定常状態にあるので指標として意味がある。4年前、1998年分の比率も付けたので、比べることで傾向が明確になる。日本人同士の結婚に比べて「夫日本・妻外国」型は離婚が明らかに多く、その中間に恋愛が多いと思われる「妻日本・夫外国」型が位置している。離婚が驚くほど多いとは思わないが、お見合いによる国際結婚のハンディキャップは確かにあるようだ。

 今年2月、滋賀県で中国籍の妻が近所の幼稚園児2人を刺殺する事件が起きて、地域社会の受け入れ態勢に問題がなかったか、心配する声があがった。ブログを読んでいると、韓国でも自治体が外国人の妻にアンケートしたりしてケアに乗り出している。言葉も判らない大量の外国人妻を受け入れるようになって、韓国で大騒ぎが起きるのはむしろ今後だろう。急速な経済発展で歪みを受けたためか、韓国は既に2001年時点で離婚率が日本を上回ってアジア最高になっている(世界62カ国の離婚率)。韓国の家族生活に起きている変化に、さらに波乱が加わる。