そして,同じ大学の中で助手―講師―助教授―教授と昇格していく,既得権益保持型の人事システムが,世界的に見れば異常なのだとも。あの青色半導体LEDや青色レーザーを開発して世界を驚かせた徳島・日亜化学工業の中村修二氏は,この春,米カリフォルニア大教授に転じたが,国内の大学からは声も掛からなかったという。
冒頭の文部大臣説明は,長い表明の最後になって「国際社会に向けて我が国独自の価値を発信していくために、個々の大学等の枠組みを超えて、我が国の高等教育や学術研究の在るべき姿を長期的な視点から展望し、学問分野のバランスや重点的に振興すべき領域などについて、国全体の視野から議論しうるような場を設けることを考えていきたい」と述べるのが精一杯である。
この劇的な改革で何を解決しようとしているのか,「出発点が行革だった」不幸は取り戻せそうにない。