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団藤保晴の |
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北京五輪と暑い夏、冷ややかに過ごせ [BM時評]
(2008/08/10)
(「BM時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)
何とも暑い夏です。そして、ほぼ毎日、夕刻には土砂降りの雨が降って、熱帯に住んでいるのではないかと錯覚させられるほどです。先日は休みを取って自転車で走り回っているところを豪雨に遭い、傘が役に立たない横殴りの雨にすっかりまいりました。この雨を北京に持って行けたら、大気汚染解消なのにとつい思ってしまいます。
五輪直前の報道で、人口1500万人の北京市から出稼ぎ者100万人ほどが強制的に帰省させられ、代わりに警備要員140万人が地方から集められたと伝えられました。こうまでしなければオリンピックが開けないのかと呆れていたときに、「内田樹の研究室」で「北京オリンピックに思うこと」を読みました。五輪のような国家的行事の遂行によって失われるものがあります。「日本の場合、それは『何となく風通しのよい敗戦国の脱力感』であった。中国の場合、それに相当するのは何だろうか」「考えてみたが、それは『貧しさとつきあう知恵』ではないかと思う。端的に経済的に『金がない』ということではなく、貧しさを致命的なものとさせないための『生活の知恵』がこれまで中国にはあった。少なくともそのような『生活の知恵』が必須であることについての国民的合意はあった。それが失われるのではないかと私は思っている」 「図録▽中国の食料消費対世界シェアの推移」にあるように、世界人口の2割しかない中国人が56.2%の豚肉を消費しています。その豚肉が今年、何割も値上がりして庶民には手が届きかねる事態だといいます。中国では開会式のテレビ視聴率が9割を超えたそうですが、「華やかな夢」実現の後に来るものを注視したいと思います。 スポーツの祭典ですから、もう結果が出始めて、メディアは熱くなっている感じです。隣国ならではの『とんでもないアウェー』で戦っているのですから、醒めた目で見てあげましょう。谷選手の銅メダルについて「日本一ではない選手を出して金メダルを取ることを期待するとは」が書かれています。「オリンピックで銅メダルを取るということは、確かに賞賛に値するすばらしい成績です。しかし、日本には今の谷よりも強い選手がいる(少なくとも全日本の選考会時点ではいた)のです。その選手が出ていたならば、銅メダル以上の成績を獲得する可能性が期待されたはずだと、誰しも考えることだと思います」 猛暑は当分、続きそうです。だからこそ冷ややかに……。 【リンクはご自由ですが、記事内容の無断での転載はご遠慮下さい】 ※ご意見、ご感想や要望はメールフォームで。 |