団藤保晴の
「インターネットで読み解く!」

米国の金融・産業危機、底なしの様相 [BM時評] (2008/11/12)

(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 11日の朝刊で各紙が報じた米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対する米国政府の救済策見直しは、ショッキングでした。保険会社向けで初めての4兆円の資本注入もさることながら、7〜9期で2兆4000億円というあまりに巨額の赤字ぶりです。もう企業として存続できる基盤が崩壊している恐れが大でしょう。

 「AIG CDS  15兆円 公的資金注入 止まる気配のない 出血 オバマ 外科医 緊急手術の嵐」は「輸血を大量にしているが、一向に止血が止まる気配がない。手術しても助からないのでは?と思える出血である。単純に 7兆貸したのが 9月 2ヶ月で 使い切った 次の2ヶ月で さらに 7兆使い切るのでは ? と思えてきてしまう」と呆れ顔です。

 「財務省、FRBの門前に列をなす・・・」は10月に救済合併が決まった米銀大手ワコビアがほぼ同規模の赤字を計上したことに触れて、「救済合併が決まったことで、より現実的な決算内容になったということだった。つまり、他行の決算は実情を表していないのではないか」と、隠された赤字があるのではないかと推し量ります。

 この日、オバマ次期大統領はホワイトハウスに足を踏み入れ、ブッシュ大統領と政権引継のために話し合いました。(Obama Asks Bush to Provide Help for Automakers )米GMなどビッグ3の救済・支援を求めたようですが、ブッシュ氏は色好い返事をしなかったようです。AIGの救済と比較すれば、GMだって社債発行残高は2800億ドル(約28兆円)と世界最大規模ですから、破綻となれば「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」と呼ばれる金融派生商品が絡んでいるので世界中、どこにどう損害が回っていくか解らず、大混乱を来す可能性があります。かと言って、ビッグ3は旧時代の恐竜ですから、金を注ぎ込んで再生できる可能性は薄いのです。

 オバマ氏は政権引継のためのウェブ「CHANGE.GOV」を開設しました。ネーミングは良いのですが、15日にある金融サミットには出席しないとも伝えられています。底なしの危機に腰が引ける思いなしや、です。

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