団藤保晴の
「インターネットで読み解く!」

医師不足問題での麻生首相発言は致命的 [BM時評] (2008/11/20)

(「BM時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 麻生首相が19日の全国知事会議で、医師には「はっきり言って社会的常識がかなり欠落している人が多い」「(医師不足が)これだけ激しくなってくれば、責任はお宅らの話ではないですかと、お医者さんの。しかも『医者の数を減らせ減らせ、多すぎる』と言ったのはどなたでした、という話を党としても激しく申しあげた記憶がある」と述べた「事件」を、各メディアが一斉に流しています。こういう認識だったのかと、まず唖然です。もしこういう認識を持っていたにせよ、社会問題化して、こじれている重要問題で、全く無意味に医師側を刺激するとは、首相として資格無しと断罪されるでしょう。医師の政治団体がそう言ったこともあるでしょうが、医師数抑制を計画し、主導してきたのは政府・厚生労働省である点は誰の目にも明らかです。

 会議後に「まともなお医者さんが不快な思いしたっていうんであれば、申し訳ありません」と謝罪したそうですが、これも見当違いの謝り方です。国民が安心できる医療体制を整備し、提供する責任が自分にあることをまず明らかにして、それが出来ていないことを謝罪すべきなのです。

 これでは医師ブログの多くで「もう話にならない。逃散だ」との声が上がるのではないかと予想できます。いち早く取り上げている《「やぶ医師のつぶやき」〜健康、病気なし、医者いらずを目指して》の「社会的常識欠けた医者多い?」は「多分、『社会的常識欠けた医者多い』なんて事を言っている病院のトップがいれば、そんな病院には医者はいきません。そっちの方が、はるかに問題がありますからね」とジャブを返し「自民党の政策のせいで医療崩壊が進んだにも関わらず、自分たちの事は棚に上げて、人のせいにするだけ。という態度には、かなり問題があると思います」と、まだ穏当な表現に止まっていますが……。明日からの「Japan Blogs Net 社会・医療」を注目しましょう。

 【追補】この舌禍事件で内田樹さんが「いいまつがい」で卓見を提示されています。麻生首相の舌禍・行動パターンを分析すると未知の「危機的状況」は乗り越えることが出来ず、政治家に求められる「荒海を進む船の船長のような資質」は持たないのだと。

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