団藤保晴の
「インターネットで読み解く!」

メディアが黙殺、与野党合作の年金改革案 [BM時評] (2009/01/07)

(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 夕方の恒例にしているJapan Blogs Netの巡回で、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」が《報道されない超党派による「最高の年金改革案」》を出しているのを見つけました。昨年末、クリスマスに、自民党3人に民主党4人の年金問題に明るいメンバーが半年かけて練り上げた改革案を発表したのに、日経新聞以外のメディアはほとんど無視したといいます。「その『まっとうな最高水準の誠実な年金改革案』は報道されなかったのだ!!!」「マスメディアが報道してくれないのなら、私たちブロガーがリンクを張り巡らして、一人でも多くの日本人に、この『最高の年金改革』を広く知らしめようではありませんか!!!」と呼びかけています。

 私も発表に気付いていませんでした。確かに今回の改革案は新聞各社が相次いで出した案に比べてすっきりしていて、検討に値すると思えます。メンバーは自民は野田毅、河野太郎、民主は岡田克也、枝野幸男の各氏らですから相応の重みもあり、無視して良いはずもありません。「自民・民主両党による年金の抜本改革案」に概要が、年金提言最終版.doc(ワードファイル)に全文があります。

 どうして無視されたのか――ひとつ気になったのはわざわざ厚生労働省にまで行って発表した点です。河野さんたちには、厚労省クラブの各紙記者が年金の専門家であるとの誤解があったようです。確かに宙に浮いた年金記録問題などの年金不祥事は手慣れているかも知れませんが、制度問題の専門家ではないのです。では各紙の改革案は誰が作ったのかです。ほとんどは現場を離れている論説委員たちが鉛筆をなめながら作文したのです。新聞社が提唱するのなら、在野を含めてもっと研究者らから多くの知恵を集め、数字も詰めながら作成すべきであり、私は各紙の「作文」改革案を評価していません。

 ブログの声、例えば「灼熱の中に・・日記・・そして各新聞社の年金改革案のまとめ記事」にあるように、素人が見ても、あちこちおかしなプランなのです。新しい改革案を各メディアは真剣に検討すべきだと思います。今回の「事件」は、そういうことを指示する司令塔がどの社も不在であることを見せつけました。これでジャーナリズムでござい、と言ってもらっては困ります。

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