団藤保晴の
「インターネットで読み解く!」

村上春樹イスラエル批判講演と中川失態報道 [BM時評] (2009/01/19)

(「BM時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 本来は米ビッグ3の再建策、政府に提出を考える日でしたが、あまりの出来の悪さに(これが当然、あるいは必然かも知れません)唖然として見送りです。代わって17日のBM時評エントリー「村上春樹イスラエル批判講演とブログ活況」の続編にしたいと思います。「Japan Blogs Net」で見ると、「極東ブログ」が「村上春樹、エルサレム賞受賞スピーチ試訳」を出しています。要旨や抄録に隔靴掻痒だった方、読まれることをお勧めします。共同配信の要旨はかなり政治的なメッセージになっていましたが、これなら作家の心情吐露としてしっくりきます。既成メディアの手抜きに対してブログの存在感がさらに浮き出たように感じます。

 今日の重点はむしろ、中川財政金融相のG7失態と辞任の方でしょうか。やはり「Japan Blogs Net」のモニタリングで「nikaidou.com」が「中川と飲んでた女性記者」以下の裏情報をいち早く流していたのを見ていました。18日になって「読売特殊班、記者をかばう」で女性記者の写真が載っているページが消えたと書かれていますが、まだgoogleキャッシュには残っています。名前と「weblets」をキーワードにしてキャッシュを見ればオーケーです。女性記者は3人で、読売、日本テレビ、ブルームバーグと後に追加されました。

 18日朝刊では毎日新聞が最も詳しく報じ、「中川氏は昨年9月の財務相就任以降、G7などの海外出張では同行の女性記者を集めて飲食を行うことが恒例化していた」とまで書いています。「中川財務大臣はやっぱり酔っていた?」が「『中川氏はまんまとはめられた』と見るか、『すべて自己責任だから、飲んだ方が悪い』と見るか。マスコミなら当然後者で書くだろうね。さすがに、自分も中川氏を擁護することはできない。しかし、マスコミの行動も到底容認できない(結局マスコミは何しに行ったんだよ)」と、取材のありように憤慨して当然でしょう。

 読売新聞は女性記者は出席していたが、酒を飲んだかどうか見ていない、との趣旨を記事にしています。こういう逃げは良くありません。時代の証言者として取材に行っているのですから、膨大な定期購読者という委託をしている市民社会に対する完全な職務放棄です。

 もっとも、「その人が中川財務相の飲酒(口を付けたでなく飲んでいた)を認めた場合、同行記者なので当然日程知ってるよね?国益より醜態さらす方が大事ですか?」「で、日本を貶めたと怒っている人たちの矛先がその新聞社にも向くだろう」と書く「毎日新聞は地雷を踏んだような…」のような「右」のブログが存在している時代です。

 いずれにせよ既成メディアの今回失態での報道対応は落第点でした。

 【追補】共同通信の特派員が現地で聞いた通りに再現したスピーチ全文が《【英語全文】村上春樹さん「エルサレム賞」授賞式講演》にあります。(日本語訳も)

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