自民再建、中身検討より首相指名選で躓く [BM時評]
大惨敗だった自民党が本格的な再建に動き出すのか、と思ったら新総裁を選ぶ前に首相指名選挙でつまずいてしまいました。現職ながら責任をとって辞任を表明した「麻生」と書けない思いの議員が多く、白紙投票が大勢かと見られ始めました。ところが、「自民党津島派、特別国会での首相指名選挙で麻生首相の名前を書かないことを決定」(FNN)は、津島会長が「次の首班指名にあたって、『麻生さん』という名前を書くことだけは、絶対に避けてもらいたい。それから、白紙で出さざるを得ないような状態も、避けていただきたい」と述べたと伝えました。
47Newsの「石破氏、白紙投票に反対 首相指名選」は、有力候補の一人、石破茂農相も「『白紙で出すのは国会議員の職場放棄だ』と指摘。麻生太郎総裁(首相)に投票するべきかについては『民意にかなり反した投票行動だ』と難色を示し、麻生氏以外で意思統一すべきだとの考えを示した」としています。党執行部には手が着けにくい難問でしょう。
ブログでも議論があります。「Japan Blogs Net」のリストから「雪斎の随想録」「敗戦責任における『礼儀』」は「自民党議員は、断固として首班指名選挙で『麻生太郎』と書け。これが自民党再起の第一歩である」「自民党が 『白紙投票』や『他の候補』で対応するなら、麻生太郎ひとりを『悪者』にして逃げるのと同じことである。幕末・会津藩もやらなかった『士魂』にもとる振る舞いである」と糾弾気味のトーンです。
「玄倉川の岸辺」の「首相指名『白紙投票』論の馬鹿らしさ」も「8月30日の選挙であなたたち自民党の候補者は『麻生内閣の存続』を訴えて選挙戦を戦ったのではないのか。それを信じた多くの有権者が投票した」「当選した議員が『麻生と書きたくない』とゴネるのは投票してくれた有権者への裏切りではないか」「さらに言えば、自民党は保守政党をもって自らを任じているはずではないのか。保守的というのは、既成の秩序を尊重する、伝統的倫理を守るということだろう。『空気』やらその時の感情に流されて好き勝手を言うことではない」と手厳しい。
久しぶりに保守派らしい意見を見た気がします。建前としては総選挙で戦った看板である「麻生」で指名選に臨むべきでしょう。ところが、人徳の薄さが災いして、「麻生」で行こうと言ってくれる同僚議員が出てこないのですね。
参院議員《山本一太の「気分はいつも直滑降」》の「このままだと惨敗必至」は「(今の状況のままだとすると)自民党が『10ヶ月後の参院選挙』に勝利するのは『至難の業』(というより絶望的)だ」「『最悪のシナリオ』をどこまでどう修正していけるのか? そのために何をしたらいいのか? とにもかくにも、『覚醒した仲間たち』と行動を起こさないと」と憂います。
歴史的な大敗の検証をする前にばらばらに分解しかねない自民党。二大政党論からすれば、衆院180議席くらいは保ちたかったのですが、一時は100議席割れが予測されたのに比べると、119議席は有権者の期待がまだあることを示しています。首相指名選を前にした混迷をさばいて、再生の道をつけるのは幹事長のはずですが、その志も腕っ節もお持ちでないようです。
47Newsの「石破氏、白紙投票に反対 首相指名選」は、有力候補の一人、石破茂農相も「『白紙で出すのは国会議員の職場放棄だ』と指摘。麻生太郎総裁(首相)に投票するべきかについては『民意にかなり反した投票行動だ』と難色を示し、麻生氏以外で意思統一すべきだとの考えを示した」としています。党執行部には手が着けにくい難問でしょう。
ブログでも議論があります。「Japan Blogs Net」のリストから「雪斎の随想録」「敗戦責任における『礼儀』」は「自民党議員は、断固として首班指名選挙で『麻生太郎』と書け。これが自民党再起の第一歩である」「自民党が 『白紙投票』や『他の候補』で対応するなら、麻生太郎ひとりを『悪者』にして逃げるのと同じことである。幕末・会津藩もやらなかった『士魂』にもとる振る舞いである」と糾弾気味のトーンです。
「玄倉川の岸辺」の「首相指名『白紙投票』論の馬鹿らしさ」も「8月30日の選挙であなたたち自民党の候補者は『麻生内閣の存続』を訴えて選挙戦を戦ったのではないのか。それを信じた多くの有権者が投票した」「当選した議員が『麻生と書きたくない』とゴネるのは投票してくれた有権者への裏切りではないか」「さらに言えば、自民党は保守政党をもって自らを任じているはずではないのか。保守的というのは、既成の秩序を尊重する、伝統的倫理を守るということだろう。『空気』やらその時の感情に流されて好き勝手を言うことではない」と手厳しい。
久しぶりに保守派らしい意見を見た気がします。建前としては総選挙で戦った看板である「麻生」で指名選に臨むべきでしょう。ところが、人徳の薄さが災いして、「麻生」で行こうと言ってくれる同僚議員が出てこないのですね。
参院議員《山本一太の「気分はいつも直滑降」》の「このままだと惨敗必至」は「(今の状況のままだとすると)自民党が『10ヶ月後の参院選挙』に勝利するのは『至難の業』(というより絶望的)だ」「『最悪のシナリオ』をどこまでどう修正していけるのか? そのために何をしたらいいのか? とにもかくにも、『覚醒した仲間たち』と行動を起こさないと」と憂います。
歴史的な大敗の検証をする前にばらばらに分解しかねない自民党。二大政党論からすれば、衆院180議席くらいは保ちたかったのですが、一時は100議席割れが予測されたのに比べると、119議席は有権者の期待がまだあることを示しています。首相指名選を前にした混迷をさばいて、再生の道をつけるのは幹事長のはずですが、その志も腕っ節もお持ちでないようです。