第205回「NHKの強制執行は時限爆弾炸裂を早めるだけ」
NHKがついに、受信料支払いの法的督促後も不払いが続く5都府県の契約者5人に対して強制執行を申し立てました。福島県の1人が支払いに応じたものの、残りの4人については差し押さえに出るそうです。「支払い受け福島は強制執行取り下げ…NHK」(スポーツ報知)は「福地茂雄会長は3日の定例会見で『(強制執行の申し立ては)今後も当然続けていく』と述べた」と伝えました。一罰百戒を狙っているのなら大間違いです。ビルトインされている「時限爆弾」の炸裂が早まるだけです。
ネット上に公開されている「ISSUE BRIEF NHKの受信料問題」は国会図書館の資料です。そこから受信契約の状況の推移を見ましょう。 一連の金銭不祥事が収まって(あるいは記憶が薄れて)平成18年度には契約者中での未払い件数は16年度並に減りました。しかし、未契約件数は着実に増え続けて4年間で200万件も増え、全体の徴収率は7割かつかつになりました。この未契約件数が急増する時期が迫っているのです。
MSN産経ニュースの「【金曜討論】NHKの強制執行 服部孝章氏、松原聡氏」で服部孝章・立教大教授は「テレビ離れが進んでいる。10、20代のNHK番組の視聴は驚くほど少ない。そのため、彼らが30、40代となって家庭を持った時、おそらく、受信契約をする割合は低い」と指摘しています。
大学生の下宿に上がり込んで「ワンセグ携帯を持っているから」と受信契約を迫るケースが各地で伝えられ、これもNHKをほとんど見ない若い世代の反感を買っています。比較的余裕があった団塊の世代までは受信契約にそれほどナーバスになりませんでしたが、今や若い世代の半分が非正規雇用の状態です。契約義務制で契約の自由を否定していますから、一度、契約してしまえば解除できず、滞納すれば強制執行まであると見せつけられて、新たに契約に応じようとする若い世代が多い方が不思議です。強制執行のニュースが繰り返されれば、少し先と思われていた新規契約急減を早めるでしょう。
法律では受信機を持てば契約義務があるとされていますが、支払い義務は明記されていません。強力な徴収が出来るように法改正がされるには、NHK側に問題がありすぎです。「ISSUE BRIEF NHKの受信料問題」は6千億円の受信料に対して、徴収コストが800億円余りで13%を超えているとし、多大な無駄を示唆しています。同じ立場の英国BBCは4.9%の徴収コストなのです。人件費を含めた高コスト体質を抜本的に改める動きもありません。「NHK受信料を考える」など手厳しいブログが増えています。
【関連】大津波で問うNHK国際TV放送の失態 [ブログ時評06]
ネット上に公開されている「ISSUE BRIEF NHKの受信料問題」は国会図書館の資料です。そこから受信契約の状況の推移を見ましょう。 一連の金銭不祥事が収まって(あるいは記憶が薄れて)平成18年度には契約者中での未払い件数は16年度並に減りました。しかし、未契約件数は着実に増え続けて4年間で200万件も増え、全体の徴収率は7割かつかつになりました。この未契約件数が急増する時期が迫っているのです。
MSN産経ニュースの「【金曜討論】NHKの強制執行 服部孝章氏、松原聡氏」で服部孝章・立教大教授は「テレビ離れが進んでいる。10、20代のNHK番組の視聴は驚くほど少ない。そのため、彼らが30、40代となって家庭を持った時、おそらく、受信契約をする割合は低い」と指摘しています。
大学生の下宿に上がり込んで「ワンセグ携帯を持っているから」と受信契約を迫るケースが各地で伝えられ、これもNHKをほとんど見ない若い世代の反感を買っています。比較的余裕があった団塊の世代までは受信契約にそれほどナーバスになりませんでしたが、今や若い世代の半分が非正規雇用の状態です。契約義務制で契約の自由を否定していますから、一度、契約してしまえば解除できず、滞納すれば強制執行まであると見せつけられて、新たに契約に応じようとする若い世代が多い方が不思議です。強制執行のニュースが繰り返されれば、少し先と思われていた新規契約急減を早めるでしょう。
法律では受信機を持てば契約義務があるとされていますが、支払い義務は明記されていません。強力な徴収が出来るように法改正がされるには、NHK側に問題がありすぎです。「ISSUE BRIEF NHKの受信料問題」は6千億円の受信料に対して、徴収コストが800億円余りで13%を超えているとし、多大な無駄を示唆しています。同じ立場の英国BBCは4.9%の徴収コストなのです。人件費を含めた高コスト体質を抜本的に改める動きもありません。「NHK受信料を考える」など手厳しいブログが増えています。
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