鹿児島・阿久根市長の超・漫画的な恐怖独裁 [BM時評] (2010/06/20)

(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 ブログ市長として知られる竹原信一・阿久根市長の独裁ぶりも、ここまで進むとは思いませんでした。市議会での執行部答弁禁止から、次いで定例市議会を開かない、職員のボーナスを半減する条例改正の専決処分、そしてさらに市議報酬を日額1万円の日当制とする条例の専決処分です。議会を年に1日も開かなければ、反発する議員を無報酬状態に追い込むことも出来ます。専決処分は議会が開けない事情があってするものですから逆さまも極み。「阿久根市長の専決に対抗、市議が知事審決申請へ」(読売新聞)という事態になりました。

 地方自治法では「市町村の処分で違法に権利を侵害された場合、知事に審決の申請をすることができると規定。申請後、知事は必要に応じて専門家らを自治紛争処理委員に任命し、処分が妥当か調査させることができ、審決は強制力を持つ」のですが、なにせ市職員不当解雇の地裁判決が確定しても従わない市長です。知事審決の強制力が発揮できるのかが疑問です。

 元公務員の「『専決処分』って何だ?」(社会福祉士Maa-chanのブログ)は「いくら悩ましい市長とはいえ,選出された過程はすべて合法です。従って,その解職にも合法的な手続きが必要です」「ただ何せ,今の阿久根市では選管職員も『市長の部下』ですから,正しい判断ができなくなっている可能性が高いですよね。(リコール成立の決定をしようにも,したら懲戒免職になりそうです)」と内部状況を心配します。「今の地方自治法は,独裁者の誕生をそもそも想定していません。あまりにも目に余る時には,一定の住民の署名と,裁判所での手続きを経て『解職』できるような仕組みが必要なのかもしれません」

 しかし「議員報酬は、1日1万円の日当制でもいいのではないでしょうか」(Exam Core Seraphim)といった草の根の賛同があるのも事実です。「日本の国家公務員や地方公務員も、国際的に見ても高すぎます。阿久根市長のブログにありましたけど、日本の国家公務員の平均年収は662.7万円、地方公務員の平均年収は728.2万円。主要先進国と比較してみると公務員の平均年収はドイツ 355万円、イギリス 410万円、カナダ 320万円、フランス 310万円、アメリカ340万円で、明らかに日本はおかしいです」

 これまで傍観してきた原口総務相が18日、専決処分の繰り返しに調査を指示しました。「もし違法状態があれば鹿児島県とも相談し、対応を検討していく」のだそうですが、地裁判決確定後も解雇を取り消された職員に給与を払わない「無法状態」なのですから、既に1ランク違った独裁世界が出来上がっています。

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