第249回「福島、女川など3原発、津波高さと対策が判明」 (2011/03/22)

(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 原発に甚大な被害を出した津波の高さがようやく判明しました。福島で14メートル以上、女川で敷地標高14.8メートルぎりぎりだったことが伝えられました。また、東海地震が心配されている中部電力浜岡原発は高さ10メートルの砂丘が頼みでしたが、12メートルの防波壁設置計画が公表されています。

 福島原発について共同通信やNHKのニュースから拾うと「東電は当初、津波の高さは第1原発では10メートル、第2原発では12メートルだったとしていたが、その後、両方とも高さ14メートル程度まで津波の痕跡があるのを確認したという」「想定していた津波の高さは、▽福島第一原発では最大5.7メートル、▽福島第二原発では最大5.2メートル」「福島第一原発の、原子炉がある建物やタービンがある建物は、海抜10メートルから13メートルのところに建てられていて、これらの設備でも一部が浸水する被害が出ました」となります。

 河北新報の《女川、復旧計画立たず 一部設備浸水、点検 東北電力》によると女川原発の敷地は14.8メートルの高さにあり「過去最大の津波を9.1メートルと想定して設計された。潮位計の不具合で実際の高さは不明だが、『敷地まで押し寄せた跡はない』(原子力部)という」「2、3号機では、原子炉建屋内のポンプやモーターを冷やす冷却系に海水が浸入した。うち2号機は熱交換器室の設備も浸水。外部電源の給電で運転に支障はなかったが、非常用発電機3台のうち2台が起動しなかったといい、海水の浸入経路を調べている」といいます。


 上の図は東北電力が出している「女川原子力発電所における津波に対する安全評価と防災対策」から引用しました。敷地ぎりぎりまで津波が迫れば表面は無事でも建屋地下にある海水ポンプ室なども水で満たされ、津波の力で突き上げられる構造であることが分かります。標高が低い福島原発の場合は海水が建屋地下からも噴き上げる状況が考えられ、内部設備にも大きな被害が出ているはずです。

 朝日新聞の《浜岡原発「福島とは対策違う」 中電、新たな津波対策も》は「中電によると、福島第一原発の津波対策は高さ5メートルまで。一方、浜岡原発は海岸との間に高さ10〜15メートルの砂丘があり、この砂丘が津波を防ぐとした。また、非常用ディーゼル発電機の設置場所について、福島第一原発はタービン建屋内だが、浜岡原発は強固な構造で水を通さない原子炉建屋内にあると説明した」と伝えています。「大震災後、中電は砂丘と原子炉建屋の間に、高さ12メートル以上の防波壁を設置する計画を公表。冷却用の海水を取り込むポンプの周囲に防水壁も設けることにした。これまで浜岡原発にはなかった発電機車2台も確保した」

 しかし、住民の不安は強く、説明会では「子どものころに波が砂丘を超えて池ができたことがある」「6、7回津波が起きても砂丘は耐えられるか」「住民をどう退避させればいいか不安が募る」と質問が続き、納得させられる状況にはなかったようです。

 【参照】インターネットで読み解く!「原発」+「地震」関連エントリー

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