首都圏の高放射能汚染を市民が自費で実証 [BM時評]

 市民グループ「放射能防御プロジェクト」が8日、参議院議員会館で記者会見して首都圏150カ所での土壌汚染調査結果を発表しました。福島原発事故による汚染で、チェルノブイリ事故で義務的移住区域とされた「特別放射線管理区域」レベルが埼玉で1カ所、移住の権利が認められる「高汚染区域」レベルが千葉2カ所、東京で茨城で1カ所の計4カ所もあることが判明しました。以下に地図を引用します。赤が特別放射線管理区域、オレンジ色が高汚染区域ですが、東京に2点あっても江戸川区の1カ所だけ有効で葛飾区のはぎりぎり基準以下です。  Facebook上の公開グループ「福島第一原発を考えます」が母体になって有志を募り、身近な場所の土壌を一定の方法で採取、15750円の費用を負担して信頼できる機関で高精度の測定をしてもらっています。チェルノブイリ事故で「不必要な被ばくを防止するために設けられた管理区域」は、上のマップでは黄色で表示されていて、千代田区など都心部に広く分布している点も見逃せません。合計2百万円余りの費用でこれだけの結果を出せるのに、行政側がこの5カ月、動こうとしなかった点について、会見に同席した紀藤正樹弁護士が批判、大規模調査に取り組むよう要望しました。

 土壌とは別枠で、豊島区巣鴨の道路脇に溜まっていた土砂から1キロ当たり61713ベクレルの非常に高い汚染が見つかったことも報告されました。これは塵として吸い込まれる危険性があり、知らない間に内部被ばくの被害が広がっている恐れがあります。

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