第322回「深夜帰り『午前様』の父親は大幅に減る傾向」
午後10時以降の深夜や午前零時を回って家庭に帰る父親は、過去5年で大幅に減る傾向にあります。『午前様』はやがて希少種になるのかも知れません。厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)」は平成13年出生児の親を対象に毎年、継続して調べています。第10回で回収数34,124、回収率92.3%と信頼度が高いアンケート調査なので、家庭の実態を知るのに便利とみました。一例として、子どもと同居している父親の帰宅時刻にしぼって集計から抜き出してみました。
上のグラフ「父親の帰宅時刻の推移」の数値データは以下の通り。設問は「ふだんの帰宅時間は何時か」です。
『午前様』は2006年と2011年を比べると54%、ほぼ半減です。深夜帰りと『午前様』の合計でも26.8%が20.6%へ落ちました。グラフに現れていないのは昼間の帰宅や交替勤務の父親です。
普通の時刻に帰ってくるお父さんが3分の2にもなったのは、不況のせいでかつてよりは残業が減っている影響があるでしょうが、2011年の残業時間は最近では最も多かったとされています。「サラリーマン平均年収の推移」に見られるように、15年前の1997年467万円をピークに年収が減り続けている事情がやはり大きいと考えられます。各年の該当分を抜き出すと、2006年435万円、2008年430万円、2011年は409万円でした(民間給与実態統計調査から)。
10歳児を持つ父親といえば、40歳を中心にした中堅層でしょう。5年ほどの間にこれほど目に見えてアフターファイブの行動が変わると、夜の繁華街が寂れていくのは当然と思われます。
【参照】インターネットで読み解く!「家庭」関連エントリー
普通の時刻に帰ってくるお父さんが3分の2にもなったのは、不況のせいでかつてよりは残業が減っている影響があるでしょうが、2011年の残業時間は最近では最も多かったとされています。「サラリーマン平均年収の推移」に見られるように、15年前の1997年467万円をピークに年収が減り続けている事情がやはり大きいと考えられます。各年の該当分を抜き出すと、2006年435万円、2008年430万円、2011年は409万円でした(民間給与実態統計調査から)。
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