原発と増税が総選挙本来テーマ、未来党へ期待 [BM時評]

 福島原発事故を受けてエネルギー政策を転換すべし、民自公で決めた消費税増税を国民は了承していない――総選挙で正面から問うべきテーマを掲げた嘉田滋賀知事ら「日本未来の党」に期待します。第三極諸党へ合流呼びかけも「生活」などかなりの広がりを持ちそうです。右に大きく振れた「維新」以外、「みんな」や社民党まで含めた協力構築が望ましいと考えます。それで衆院に大きな勢力を築ければ、増税問題を隠した民自公ペースの解散・総選挙の様相が一変します。

 時事通信の《「日本未来の党」結成表明=「卒原発」で勢力結集−嘉田滋賀知事【12衆院選】》は既にこう伝えました。《生活の東祥三幹事長は27日、都内で街頭演説し、脱原発や反消費税で一致することを念頭に「同じ主張、同じ政策ならば、共に戦おうではないか。その決断が下されるかもしれない」と述べ、合流に前向きな考えを示した。同党の小沢一郎代表は「脱原発」との合流を検討しているほか、「みどりの風」との連携も模索している。河村市長も同日の記者会見で「時間もないので嘉田さんたちと一緒に同じ政党名でやっていきたい」と語った》

 朝日新聞の《嘉田知事新党は「日本未来の党」 卒原発掲げ結成を表明》は嘉田氏発表の「びわこ宣言」にも触れています。《東日本大震災後初の国政選挙であるにもかかわらず、原発のない社会に向けての議論は不透明なままだ、と指摘。「自民党はこれまで原発の安全神話をつくり、事故への備えを怠り福島事故に対する反省は一切なく、原発推進ともとれるマニフェストを発表した」と批判した。そのうえで「多数の原発が集中立地する若狭湾(福井県)に近い滋賀県、琵琶湖をあずかる知事として、国政にメッセージを出さないことは、これまで琵琶湖を守ってきた先人に対しても、子や孫に対しても申し訳が立たない。国民の信頼を取り戻し、国民が希望を持つことができる、未来への選択肢となる新しい政治の軸を立てる」と決意を表明し、賛同を呼びかけた》

 フェースブック上では北海道大の山口二郎教授が「福島瑞穂は社民党を連れてこの動きに合流すべき。衰えたりとはいえ、社民党には地方組織がある。縁の下の力持ちになって脱原発の大義を追求すべき」と主張しています。

 数日前から始まった第三極合流の模索がどこまで広がるか、時間は今週末までしか残されていません。期待を込めて見守りましょう。

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