全てを失うか野田首相、自民は何もせず政権復帰 [BM時評]
日曜のテレビ討論で安倍自民総裁が消費税増税は景気動向を見極めてからとの姿勢を示しました。内閣府が7日に発表した10月の景気動向指数は「悪化」に転じており、2段階増税の内、2014年4月分は無条件実施の思惑が崩れかかっています。公約していない増税法案を成立させ、見返りに民主惨敗になる解散・総選挙までサービスした野田首相に、唯一の仕事「消費増税」すら残らない可能性が高まってきました。その一方、政権復帰が濃厚な自民は原発問題は10年棚上げ、消費税は日和見で対処、デフレ対策は日銀におんぶ、取り立てて新しい成長戦略なし――大学ならとても単位認定してもらえない「低成績」なのです。
共同通信発・日刊スポーツの《野田首相と安倍氏、消費税増税で火花》はこう伝えています。《首相はフジテレビ番組で、2014年4月に消費税率を引き上げるか賛否を明らかにしなかった安倍氏に対し「増税は避けられない。(民主、自民、公明)3党合意をしたのに何だ。選挙の前におびえている」と反発。安倍氏は「来年4〜6月の経済動向に関する指標を見て秋に判断する。何が何でも上げるというものではない」と景気動向を慎重に見極める考えを示した》
景気が悪化した場合には増税実施を先延ばしすることは合意されていました。それは増税の悪影響も出る2段階目について想定されていた話で、第一段階では心配ないと思われてきました。
ところが、ウォールストリートジャーナルの《日本が景気後退期入りの可能性―内閣府の基調判断「悪化」に》は《内閣府が基調判断を引き下げたことで、民間のエコノミストの間では、日本経済は今年初めに景気後退期入りしたとの見方が強まった》としています。《7‐9月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比3.5%減となり、2011年3月の東日本大震災後以来、最大の下げ幅を記録した。エコノミストによると、10‐12月期もマイナス成長となる見込みだが、2013年1‐3月期には海外の景気回復に支えられて、プラスに転じる可能性がある》
景気後退がそんなに浅くて、直ぐに景気が戻るものなのか、重症の欧州や陰っている中国の動向を見ると疑問があります。安倍総裁の「来秋に判断」は政権を持っていた場合に、来年夏の参院選での影響を最小限にしたい思惑も含んでいると見られます。攻めの政策を語っているようで、実は中身に乏しい安倍自民らしい保身策です。野に下って3年、政策を一から再構築する地道な動きなどまるで無かったのですから、前政権時代のような駆け引き政治に再び戻るのでしょう。
【参照】インターネットで読み解く!「総選挙」関連エントリー
共同通信発・日刊スポーツの《野田首相と安倍氏、消費税増税で火花》はこう伝えています。《首相はフジテレビ番組で、2014年4月に消費税率を引き上げるか賛否を明らかにしなかった安倍氏に対し「増税は避けられない。(民主、自民、公明)3党合意をしたのに何だ。選挙の前におびえている」と反発。安倍氏は「来年4〜6月の経済動向に関する指標を見て秋に判断する。何が何でも上げるというものではない」と景気動向を慎重に見極める考えを示した》
景気が悪化した場合には増税実施を先延ばしすることは合意されていました。それは増税の悪影響も出る2段階目について想定されていた話で、第一段階では心配ないと思われてきました。
ところが、ウォールストリートジャーナルの《日本が景気後退期入りの可能性―内閣府の基調判断「悪化」に》は《内閣府が基調判断を引き下げたことで、民間のエコノミストの間では、日本経済は今年初めに景気後退期入りしたとの見方が強まった》としています。《7‐9月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比3.5%減となり、2011年3月の東日本大震災後以来、最大の下げ幅を記録した。エコノミストによると、10‐12月期もマイナス成長となる見込みだが、2013年1‐3月期には海外の景気回復に支えられて、プラスに転じる可能性がある》
景気後退がそんなに浅くて、直ぐに景気が戻るものなのか、重症の欧州や陰っている中国の動向を見ると疑問があります。安倍総裁の「来秋に判断」は政権を持っていた場合に、来年夏の参院選での影響を最小限にしたい思惑も含んでいると見られます。攻めの政策を語っているようで、実は中身に乏しい安倍自民らしい保身策です。野に下って3年、政策を一から再構築する地道な動きなどまるで無かったのですから、前政権時代のような駆け引き政治に再び戻るのでしょう。
【参照】インターネットで読み解く!「総選挙」関連エントリー