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医師数過小県は国民健康保険料が高く二重に損 [BM時評] (2013/05/22)

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(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 新たに更新された医療関係の統計を眺めるうちに奇妙な傾向を発見。西高東低といわれる、医師数が少なすぎる県ほど国民健康保険料が高くなっています。医療サービスが悪いほど保険料が高い最悪のパターンです。国民健康保険料が高いのは首都圏、静岡から岐阜までの東海各県です。1人当り医療費は医師数にほぼ比例しているので医師が少ない該当県はぐっと少な目になっており、医療費負担が保険料を押し上げているのではないようです。

 以下のグラフでは、国民健康保険料は1世帯当たりの医療給費分と後期高齢者支援分を足した年間金額です。「国民健康保険実態調査 平成23年度調査結果の概要」にある「表12 都道府県別、平均所得、平均課税標準額及び保険料(税)調定額」から採りました。介護分が別にあるので実際にはもっと多額です。人口当たり医師数は「平成23年(2011)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」にある「病院の都道府県別にみた人口10万対常勤換算医師数」を使いました。


 グラフの真ん中、京都以下沖縄まで西日本は医師数が多くて世帯保険料が安くなっています。グラフ上半分では、関東・東海だけ保険料が軒並み15万円を超え、東京を除けば人口当たり医師数が貧弱です。東北は医師数が西日本ほど無いものの保険料も控え目で、北陸3県は西日本パターンです。

 厚生労働省の地域差分析を見ると、国民健康保険料には地域的な癖があるようです。関東は収入に比例する分を多く、東海は均等割の部分を多く徴収する構造と読めます。いずれにせよ関東・東海は医師数が足りなくて医療サービスに欠けます。1人当り医療費は関東は26〜28万円しかなく、36万円前後が当たり前の中四国・九州とは比べ物になりません。それで保険料が高いのは、医療費が低めだったために組織や制度の合理化が遅れている恐れがあるか、他の財源から援助が少ないのかも知れません。

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