北京の重大気汚染は16日以降、西日本に越境 [BM時評]
今年に入って最も本格的な大気汚染が北京で3日間継続中です。16日には北風が吹き出して解消に向かうのですが、拡散する重篤スモッグの向かう先は西日本で、17日にかけて環境基準を超える観測地点が多発しそうです。
北京の米国大使館が午後2時現在で公表している過去2日間の汚染状況です。北京の気象台はPM2.5が大気1立方メートル当たり200マイクログラムを超えると予想し、気温も零度を下回るようなので外出を控えるように警告していました。現実には北京中心部で400から500マイクログラムの非常に高濃度のPM2.5汚染です。
日本の「SPRINTARS」による17日午前3時の汚染予測図です。北京付近にあるスモッグが越境して西日本を覆う状況が分かります。17日にかけて東海から西、近畿、中四国、九州・沖縄にかけて環境基準超え、さらにそのほぼ倍である注意喚起レベルも超えると予想されています。昨年2月の第411回「越境PM2.5スモッグ、広域で注意喚起レベル85超」では環境基準超えが観測地点の半分を超える600にも達したと伝えました。