若年ホームレス急増:単身者向け政策転換を [BM時評]
朝日新聞が11日朝刊で独自ネタとして「20〜30代ホームレス急増 大阪は施設入所者の3割超」を大きく報じています。ネットを見ていて、最近こうした時事問題ネタについてのブログなどの反応が鈍いなと感じています。気になって午後3時段階で調べると、ブログでの反応9件に対して、ツイッターでの反応が29件でした。
記事は、自立支援センター5カ所を持つ大阪市のデータで最初に「希望者全員が入る自立支援センター『舞洲(まいしま)1』の年代別データによると、30代以下の割合は2006年度15.0%、07年度18.9%だった。これが09年度4〜12月の入所者500人では、33.2%と急上昇した」であり、東京都の同種データでは「09年度(4月〜10年1月)の入所者計1154人でみると、23.9%に上昇。新宿区など4区をカバーする『中央寮』など2カ所では、30%前後に達している」というものです。
リーマン・ショックからの雇用悪化を考えると起きるべくして起きている事態です。ただ、ネット利用者が若い世代に多いことを考えると、こんな程度の反応かなと、やや不思議です。「2ちゃんねる」の「【社会】20〜30代の若年ホームレスが急増 リーマン・ショック前後の雇用情勢悪化が背景」は既に3本目のスレッドが立っていますから、10時間ぐらいで2500件の書き込みです。いつも通りの盛況でしょうか。
こうした問題は解決の出口が考えにくい点から、ブログで取り上げても書きにくいかも知れません。ネット上に現れない新聞記事の中ですが、10日付の朝日新聞オピニオン面で高卒者の就職難をどうするかの特集がありました。「低家賃の住宅で採用支援を」で労働政策研究・研修機構の小杉礼子さんが興味深い指摘をされています。高卒の採用は構造的に落ち込んでいて、景気が回復しても求人数が戻らなくなっているといいます。これまで高卒就職の主力だった中小企業の体力が落ちてしまったのです。企業に独身寮を用意する力もなくなり、地方の高校に求人を出さなくなっているそうです。
「単身の若者向けの低家賃の公営住宅があれば中小企業は高卒採用がしやすくなる」との結論を読んで、都市部を中心に若者向けに限らない公営住宅政策の転換が必要と感じました。先日の「生涯未婚率急増への注目と日米・貧困で非婚化」で取り上げたように、単身者人口が大きく膨らみ、窮乏化が重なっていく中で、家族持ちを主なターゲットにした従来政策から方向転換すべきでしょう。
記事は、自立支援センター5カ所を持つ大阪市のデータで最初に「希望者全員が入る自立支援センター『舞洲(まいしま)1』の年代別データによると、30代以下の割合は2006年度15.0%、07年度18.9%だった。これが09年度4〜12月の入所者500人では、33.2%と急上昇した」であり、東京都の同種データでは「09年度(4月〜10年1月)の入所者計1154人でみると、23.9%に上昇。新宿区など4区をカバーする『中央寮』など2カ所では、30%前後に達している」というものです。
リーマン・ショックからの雇用悪化を考えると起きるべくして起きている事態です。ただ、ネット利用者が若い世代に多いことを考えると、こんな程度の反応かなと、やや不思議です。「2ちゃんねる」の「【社会】20〜30代の若年ホームレスが急増 リーマン・ショック前後の雇用情勢悪化が背景」は既に3本目のスレッドが立っていますから、10時間ぐらいで2500件の書き込みです。いつも通りの盛況でしょうか。
こうした問題は解決の出口が考えにくい点から、ブログで取り上げても書きにくいかも知れません。ネット上に現れない新聞記事の中ですが、10日付の朝日新聞オピニオン面で高卒者の就職難をどうするかの特集がありました。「低家賃の住宅で採用支援を」で労働政策研究・研修機構の小杉礼子さんが興味深い指摘をされています。高卒の採用は構造的に落ち込んでいて、景気が回復しても求人数が戻らなくなっているといいます。これまで高卒就職の主力だった中小企業の体力が落ちてしまったのです。企業に独身寮を用意する力もなくなり、地方の高校に求人を出さなくなっているそうです。
「単身の若者向けの低家賃の公営住宅があれば中小企業は高卒採用がしやすくなる」との結論を読んで、都市部を中心に若者向けに限らない公営住宅政策の転換が必要と感じました。先日の「生涯未婚率急増への注目と日米・貧困で非婚化」で取り上げたように、単身者人口が大きく膨らみ、窮乏化が重なっていく中で、家族持ちを主なターゲットにした従来政策から方向転換すべきでしょう。