団藤保晴の
「インターネットで読み解く!」

『米軍に若者肥満の脅威』と各国ランチ事情 [BM時評] (2010/04/29)

(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 朝日新聞の「米軍に思わぬ大敵 肥満の若者増え、新兵確保の脅威に」が「入隊適齢期(17〜24歳)の若者の27%にあたる約900万人が肥満のため、入隊できない」「1980年代の5%から急速に悪化しており、世界最強とされる米軍も、内なる『脅威』に直面する」と伝えました。

 これは過去に見た記事と似ていると思い、探し出したのがWired Visionの「青少年の75%が軍に不適格:『肥満』『軟弱』が急増」でした。「医療的・身体的理由」35%が肥満・軟弱に相当するようです。「『不適格の主要原因は肥満だ』と、米国防総省の採用責任者であるCurt Gilroy氏は、Army TimesのWilliam McMichael氏に語っている。『腕立て伏せができないだけではない……懸垂ができないし、走れないのだ』」とぼろぼろです。

 朝日新聞の記事は例によって依拠している文献を明記しない欠陥記事ですが、ネットで調べるとArmy Timesの「School lunches impact recruitment」がオリジナルでした。ストレートに学校でのランチ改善を求める記事です。第2次大戦までは栄養不足で徴兵できないことが問題だったのに、いまや全く逆の事態が生じています。連邦議会に対して、ジャンクフードや高カロリーの飲み物を学校から排除して、子どもを健康に育てる戦略を立てるように求める動きがあります。近い将来、国家の安全に関わるからと…。

 ジャンクフードが出る給食なんてと思われるでしょうから、私の「学校給食事情〜飽食国の貧困から始めて [ブログ時評36]」を参照してください。そこでも紹介した「アメリカ学校見学?自動販売機&給食?」(The New York Walker)は「アメリカでは普通に自動販売機が校内においてあり、販売時間などの制限はある程度ありながらも、子供達は自由に飲み食いが出来るようになっているのです。しかも、学校区にとってはこの売り上げが、かなり重要な学校区の歳入となっているのです。自動販売機を撤去したりする事は、歳入を減らす結果となり、学校区の教育行政のレベル低下を招く事になるのですね。なので、この自動販売機での売り上げを下げるような事は本来学校区はする事は有り得ない」とレポートしていました。そしてお菓子がずらり並んだ自動販売機の写真、脂っこそうなメニュー例と、それにピザが毎日つく給食です。

 私の記事で取り上げた英国事情報告でも「ずらずらずら〜っと並ぶポテチとチョコとコーラ類の自販機を見て、しかもそれでお昼を済ませることも可能だと知って、最初は眩暈(めまい)がした」とあるように、欧米ではジャンクフード自販機が学校にあって全く不思議でありません。

 少し前に、日本の高校生が食べる、どうということもないお弁当の動画が世界中から注目され、羨望のコメントが殺到する「事件」がありました。「日本の高校生が教室でお弁当を食べる映像の海外反応【YOUTUBE動画】」(誤訳御免!!)にあるコメント「俺はアメリカのスクールランチが嫌いだ。最初にチーズの付いたプレッツェルを出された時はとても全部食いきれなかったよ。マッシュポテトが出た時もそうだったな。うぇっ」にあるのが先様のランチ事情です。

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