第373回「中国大気汚染が高濃度で関東から西日本を覆う」

 中国で重篤スモッグを作っているPM2.5大気汚染が25日、関東から西を高濃度で覆っています。北京付近にあった空気が日本海に入って停滞し、国内基準超が200地点にも迫る従来にない事態が発生、空気の停滞は26日も継続しそうです。【追記:27日正午現在で環境基準超は298地点にも】【7/31も午後1時現在で環境基準超330地点に達し、1週間も高原状の汚染状態です】

 毎日新聞は「PM2・5:環境基準を超過 2カ月ぶり 福岡市」で《微小粒子状物質「PM2・5」の大気1立方メートルあたりの1日平均濃度が国の環境基準(35マイクログラム)を超過し、40・9マイクログラムになるとの予測を発表した。環境基準を超える予測は5月25日以来2カ月ぶり。外出時のマスク着用や、洗濯物を屋外に干さないよう呼びかけている》と伝えました。  環境省のデータを利用している情報サイト「PM2.5まとめ」が午後4時現在で掲載している汚染地図を引用しました。35マイクログラム超の赤は185地点です。名古屋市港区港陽では午後4時に200マイクログラムと極めて高い値を記録しています。長崎などにも基準値の2倍を超す地点が現れています。

 日本付近のこれほどのPM2.5汚染は珍しいので、該当する「SPRINTARS」の予測地図を引用しておきます。中国からの汚染繋がりがよく分かります。
 【参照】「インターネットで読み解く!」
     遅々として進まぬ中国の大気汚染への実効対策
     『中国は終わった』とメディアはなぜ言わない
     第343回「中国大気汚染の絶望的な排出源構成と規制遅れ」
     第345回「中国で暴露、ぼろぼろの環境行政と水資源管理」