第637回「対コロナ・ミラクル日本の立役者はBCG日本株」

 京阪神も緊急事態宣言から脱しそうであり、欧米から不思議の目で見られるコロナ対応。囁かれたBCG接種の対新型コロナ免疫効果が、日本株で歴然と効いていると数字に現れました。ミラクル日本の秘密が解けました。日本株接種国は人口百万人当たりの感染者が概ね百〜2百人、百万人当たり死者はことごとく一桁で済んでおり、死者で数百にもなる欧米各国と桁が二つ違います。新型コロナ感染上位20とBCG日本株接種国の一覧を《BCG World Atlas, 2nd Edition》を基本に、《COVID-19とBCG接種(その4)》《BCGワクチンの国際参照品制定とWHO基準改定について》などで得た接種データを加え作成しました。統計はロイターまとめを採用し日本株全員接種国を色分けしました。  国別に感染者実数、同百万人当たり、死者実数、同百万人当たり、BCGの接種情報を並べました。一時期は全国民BCG接種し、まだ7割くらい接種経験者がいる英仏などで感染者、死者が多く、過去に全員接種なしの国と大差ありません。欧州でBCGはデンマーク株が主流で、これには対新型コロナ抑制効果は無いようです。感染者急増して2位になるのに、人口百万人当たり死者が「19」と一桁少ないロシアが疑われています。しかし、中国のような極端な統計操作は無いようであり、百年前、日本株と同時期にフランスから分与された古いロシア株を全員接種し続けた効果のようです。ロシア株はインドやブルガリアのメーカーを通じていくつかの国に渡っています。ブラジルのモロー株も古く、少しだけ日本株に似た性質を持ちます。

 オリジナルBCGに最も近いと言われるのが日本株「BCG Tokyo 172」で、副作用が無く生菌数がずっと多い特徴があります。接種国ではサウジアラビアの百万人当たり感染者が「1647」と多めですが、これは社会の下支えになる外国人労働者に多発したためでしょう。他の日本株接種6国は「214」から「88」でしかなく、2千〜5千の欧米とは別世界です。百万人当たり死者はサウジ「9」が最高で、次いでフィリピンの「8」、日本の「6」です。イラクの百万人当たり「3」で実死者「127」は隣国イランの大流行、死者「7057」と対照的であり、驚異的と受け止められました。必ずしも豊かでなく医療充実でない国が並んでいます。

 先日の第636回「対コロナ社会防衛意識、大阪が東京より強烈」で指摘したように日本人の自他を思いやるマナー、連帯意識は新型コロナウイルス感染症抑制の大きな武器になっています。さらにこの一覧で他の日本株接種国もそろっての抑制健闘を見れば、BCG日本株に重症化抑止・死者を抑えるだけでなく、感染抑制効果があると考えざるを得ません。機序として自然免疫の強化や訓練免疫といった新たな知見が唱えられています。強制措置もなしに緊急事態宣言も解除が近い、なぜ日本は悲惨な欧米のようにならないのか、「ジャパニーズ・ミラクル」と言われたりして海外メディアも不思議でならないようですが、守護神BCG日本株の存在は意外に見落とされていると思います。

 BCGの新型コロナ抑制効果について、オーストラリアやオランダで医療関係者に接種して比較する検証テストが始まっています。しかし、上で見たようにBCGデンマーク株で比べても意味は無いと思われます。カナダが2012年から日本株を一部に接種しており、対象が先住民や結核への高リスク者で、医療関係者が含まれます。一国で数千人から1万人以上の医療関係者コロナ感染を出している欧州諸国に比べてカナダがどうなっているのか、騒ぎが収まったら比較できるでしょう。今のところカナダで医療関係者感染増についてのニュースは見た事がありません。

 BCG日本株の安全性は確立されています。訳が分からない新型コロナワクチンを各種開発してむやみに試す前に、BCG日本株を量産して世界中で接種する方が賢い気がします。BCG日本株は現状では各国で使用が予定された子供の分しか在庫はありません。

 5/24、英語版の一覧表も作成しました。