第645回「責任問われるクリスマス大弛緩とGoTo始末」

 新型コロナウイルス感染者急増で出された年明けの緊急事態宣言が効果を発揮し始めて政府はほっとしていますが、12月からの成り行きを検証すると政府が犯した罪は大きいと言わざるを得ません。GoToキャンペーンの停止は14日発表ながら実施が28日まで延ばされたために事態の緊急性は希薄と国民に受け止められました。間に入ったクリスマス前後で各地の人出が増えたと伝えられ、新型コロナ流行初期から言われてきた2週間後、年明けに感染爆発状態を危惧させる患者大発生を起こしました。GoTo停止は発生高止まりくらいの効果しかなくて緊急事態宣言が効くことになりました。東京と大阪の感染者発生をベースに経緯を追ったグラフを作りました。  改めて事態の推移を眺めると、菅首相が「正月三が日なったら収まる」と勝手に思い込んでいた不明の恐ろしさを感じます。年の暮れ、首相のメッセージに強い危機感が無かった点を国民は敏感に感じ取っていました。現在でも赤羽国土交通相がGoToキャンペーン再開に前のめりです。クリスマス大弛緩による大発生が無ければ大阪は既に収束に向かっていたとみられますし、東京でも発生レベルが低いところから緊急事態宣言が掛けられたら効果は大きかったとみられます。

 「ぼんくら政府」でも国民の自衛精神は強い日本人の特性には改めて驚かされます。曜日によって変動が大きい新規感染者数よりも7日移動平均で見た方が事態がよく分かります。東京で緊急事態宣言から2週間後の21日の1513人を100%とすると、翌日から92%→85%→80%→74%→72%→69%と下がって1046人まで落ちました。しかし、政府が東京で目安とするステージ3への復帰「500人」には程遠い数字です。

 昨年5月の第636回「対コロナ社会防衛意識、大阪が東京より強烈」で指摘したように社会防衛意識が強いため、大阪の方が緊急事態宣言から2週間より早めに効果が出始めています。24日から明確に減り始め24日の480人をを100%とすると、翌日から95%→90%→85%です。27日で410人はステージ3への復帰「300人」が視野に入る段階です。

 一時は全国の感染者発生が1日に万人の単位まで届くかと危惧されましたが、既に4000人そこそこに下がりました。1日数万人発生と手を焼いている欧州諸国に比べて幸運なのは第644回「新型コロナにアジア人は欧米より強いよう」で考えました。それにしても失敗を続けている政府に責任感が無いのに呆れます。以前から新型コロナ対策の戦略と見通しが無く、流れに任せていまやワクチン接種になだれ込むだけに見えます。オリンピック開催ならどうしなければならないのか、もう詰められていなければなりません。