特集「2024京の春、早咲き枝垂れ桜を訪ねて」

 あっという間に開花して満開だった昨2023年と違って、今年は花の便りが遅いですね。少々しびれを切らしてソメイヨシノよりも早咲きの枝垂れ桜を見に京都に出かけました。京都御苑の北西部、近衛邸跡の枝垂れ桜、南西部の一本桜「出水のシダレザクラ」、御苑の南方にある六角堂(紫雲山頂法寺)の枝垂れ桜です。いずれも京都の中心部、南北2キロ半の線上に並んでいます。外国人観光客もたくさんいらしていました。晴天に恵まれた27日昼前の撮影、機材はソニーの5万円スマートフォンです。(2023年のサクラなら特集「2023京のサクラ絢爛満開、昼と夜を撮る+α」

 《近衛邸跡の枝垂れ桜》

 五摂家の一つだった近衛家の跡、その枝垂れ桜は雅に「糸桜」とも言われます。20本ほどが開花して、かなり多くが見頃になっていました。白枝垂れに紅のサクラも交じってカラフルです。戦時中、食料増産のために伐採され、戦後に樹齢20年ほどの若い糸桜が6株のみになってしまった惨状から復活しました。御所北面の朔平門と向き合っているあたりには大きく育った枝垂れがあります。

 《出水のシダレザクラ》

 有名な一本桜で満開状態。京都御苑には南から入る方が多いのでしょうか、近衛邸跡よりも賑わっていて、外国人観光客が半分を占める勢いでした。少し紅が入った可憐な花びらです。

 《六角堂の枝垂れ桜》

 生け花発祥の地とも言われる、ビルの間にあるお寺です。本堂を真上から見ると屋根が六角形となっているために「六角堂」という愛称で親しまれています。聖徳太子が創建と伝えられます。お堂に掛かる枝垂れ桜と、可愛いお地蔵さまの一群に覆いかかる枝垂れが有名です。

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