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第391回「インド大気汚染さらに悪化、危険過ぎるPM2.5とPM10値」 (2013/11/05)

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(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 中国と並んで大気汚染が重篤な国インドでもさらに深刻度が増しています。デリー首都圏で微粒子物質PM10が先週、大気1立方メートル当たり1940マイクログラムを記録、インド環境基準の20倍に迫る恐るべき値です。中国・ハルビンでPM2.5が1000マイクログラム記録と並ぶ凄まじい汚染です。この空気を多数の人が肺に取り込んでいると考えると空恐ろしい気分です。「1940」を記録したアナンド・ビハールの4日朝、リアルタイム大気質指標(AQI)を以下に引用します。(追補あり=5日夕、PM2.5が1020マイクログラム記録)


 アナンド・ビハールは首都圏東部の交通の要衝です。この時点の指数「999」はPM10が高濃度過ぎて「指数振り切れ状態」です。PM2.5で見ても500マイクログラム級です。右側に出ている場所も同じ重汚染の首都圏内であり、PM2.5で300〜500マイクログラムですから、北京での重篤スモッグと同等と見てよいでしょう。

 ウォールストリートジャーナルの2日付「デリーの危機的な大気汚染問題」がインド現地で書かれていて、これまでの経緯を報じています。昨年の11月も酷い汚染に見舞われてPM10は「1000」に達し、今年は首都圏に6カ所のリアルタイム観測地点が出来ました。PM10「1940」は10月31日朝に測定されました。

 深夜まで爆竹を鳴らすお祭りがあった朝方は特に酷くなる傾向です。しかし、昼間の時間帯にリアルタイム大気質指標を覗いてみても重汚染状態は同じです。増加している自動車の排気ガスが問題になっており、悪質なクルマには罰金を課しましたが、焼け石に水状態です。この季節、コメの収穫後に農民が稲わらを燃やしてしまう問題も大きいようです。抜本的な対策には至っておらず、「誰もが有害と認めるのに、誰も行動しようとしない」状況と言います。

 統治機構が中国に比べて弱いインドの状態は昨年、第313回「インドの大失速が理解できる材料が出そろう」で紹介しました。また、第355回「大気汚染による中国とインドの健康被害深刻」で2010年の研究ではインドでは外気よりも家庭空気汚染の方が健康被害に効いているとしましたが、デリー首都圏全域の汚染状況がここまで深刻化しているなら見方を変えねばなりません。

 【追補:PM2.5が1020マイクログラム】5日夕、デリー首都圏は強烈なスモッグに覆われているようです。リアルタイム大気質指標は次のようになっており、アナンド・ビハールのPM10はやはり「999」と振り切れ状態です。同地点午後8時の観測値でPM10が「1554マイクログラム」、PM2.5が「1020マイクログラム」(インド環境基準の17倍)と恐るべき数値が出ています。インディラ・ガンディー国際空港(IGI Airport)ではPM2.5が700マイクログラムもあり、ここで指標最低値が600を超えていては逃げ場がありません。指標値とマイクログラム数はこれくらい高くなるとほぼ同じとみてよいでしょう。観測網はこちらのサイトです。


 【参照】『インド大気汚染、信じられないほどのPM10値継続』(2014/02/08)
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